平成22年度 第1回試験(貨物) - 運行管理者試験過去問題

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平成22年度 第1回試験(貨物)

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1.貨物自動車運送事業法

問1 貨物自動車運送事業法の目的に関する次の文中、A・B・C・Dに入るべき字句の組合せとして、正しいものはどれか。

この法律は、貨物自動車運送事業の運営を適正かつ合理的なものとするとともに、貨物自動車運送に関するこの法律及びこの法律に基づく措置の遵守等を図るための( A )による自主的な活動を促進することにより、( B )とともに、貨物自動車運送事業の( C )を図り、もって( D )の増進に資することを目的とする。

1 A:民間団体等 B:輸送の安全を確保する  C:健全な発達   D:公共の福祉

2 A:民間団体等 B:経営の効率を向上させる C:輸送秩序の確保 D:公正な競争

3 A:運送事業者 B:輸送の安全を確保する  C:健全な発達   D:公正な競争

4 A:運送事業者 B:経営の効率を向上させる C:輸送秩序の確保 D:公共の福祉


問2 次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業の運行管理者の業務として誤っているものはどれか。

1 異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講ずること。

2 自動車事故報告規則第5条(事故警報)の規定により定められた事故防止対策に基づき、事業用自動車の運行の安全の確保について、従業員に対する指導及び監督を行うこと。

3 事業用自動車に備えられた非常信号用具及び消火器の取扱いについて、当該事業用自動車の乗務員に対する適切な指導をすること。

4 運行管理者の職務及び権限、統括運行管理者を選任しなければならない営業所にあってはその職務及び権限並びに事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務の処理基準に関する規程(運行管理規程)を定めること。


問3 一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の過労運転の防止に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 事業者は、運転者が長距離運転又は夜間の運転に従事する場合であって、疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるときは、あらかじめ、当該運転者と交替するための運転者を配置しておかなければならない。

2 事業者は、乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守しなければならない。

3 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務日数及び乗務距離を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。

4 特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。


問4 貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者に対する点呼に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 乗務前の点呼は、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法)により行われなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所においては、国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。

2 乗務前の点呼においては、道路運送車両法第47条の2第1項及び第2項の規定による当該乗務に係る事業用自動車の点検の実施又はその確認について報告を求めなければならない。

3 乗務後の点呼においては、当該乗務に係る運転者の健康状態、道路及び運行の状況について報告を求めなければならない。

4 乗務途中に他の運転者と乗務を交替した運転者に対する乗務後の点呼においては、当該運転者が交替した運転者に対して行った法令の規定による通告の内容について報告を求めなければならない。


問5 一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき、国土交通大臣に報告しなければならないものに関する次の記述のうち、報告を要しないものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 運転者が心筋梗塞により、事業用自動車の運行を継続することができなくなった。

2 事業用自動車が右折の際、一般原動機付自転車と衝突し、一般原動機付自転車の運転者に通院による30日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

3 事業用自動車が走行中、動力伝達装置の故障により運行できなくなった。

4 事業用自動車に積載されたコンテナが走行中に落下した。


問6 一般貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運行の安全を確保するために特定の運転者に対して行う国土交通省告示で定める特別な指導に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 初任運転者に対する特別な指導は、当該一般貨物自動車運送事業者において初めてトラックに乗務する前に実施する。ただし、やむを得ない事情がある場合には、乗務を開始した後1ヵ月以内に実施する。

2 事故惹起運転者に対する特別な指導は、やむを得ない事情がある場合及び外部の専門的機関における指導講習を受講する予定である場合を除き、当該交通事故を引き起こした後、再度トラックに乗務を開始した後1ヵ月以内に実施する。

3 高齢運転者に対する特別な指導は、国土交通大臣が認定した高齢運転者のための適性診断の結果を踏まえ、個々の運転者の加齢に伴う身体機能の変化の程度に応じたトラックの安全な運転方法等について運転者が自ら考えるよう指導する。この指導は、適性診断の結果が判明した後1ヵ月以内に実施する。

4 事故惹起運転者に対する特別な指導は、安全運転の実技を除き所定の事項について合計6時間以上実施する(安全運転の実技については、可能な限り実施することが望ましい。)。初任運転者に対する特別な指導は、法令に基づき運転者が遵守すべき事項、事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転に関する事項などについて、15時間以上実施するとともに、安全運転の実技について、20時間以上実施する。


問7 貨物自動車運送事業輸送安全規則の運行記録計による記録に関する次の文中、A・B・C・Dに入るべき字句の組合せとして、正しいものはどれか。(※法改正により一部改変)

一般貨物自動車運送事業者等は、次に掲げる事業用自動車に係る運転者の乗務について、当該事業用自動車の( A )、運行距離及び( B )を運行記録計により記録し、かつ、その記録を( C )保存しなければならない。
一 ( D )が7トン以上又は最大積載量が4トン以上の普通自動車である事業用自動車
二 前号の事業用自動車に該当する被けん引自動車をけん引するけん引自動車である事業用自動車
三 前二号に掲げる事業用自動車のほか、特別積合せ貨物運送に係る運行系統に配置する事業用自動車

1 A:最高速度 B:運行時間 C:1年間 D:車両重量

2 A:瞬間速度 B:待機時間 C:3年間 D:車両総重量

3 A:最高速度 B:待機時間 C:3年間 D:車両重量

4 A:瞬間速度 B:運行時間 C:1年間 D:車両総重量


問8 一般貨物自動車運送事業の事業用自動車に係る記録等の保存に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 法令の規定により運行指示書を作成する場合には、運行指示書及びその写しを運行の終了の日から1年間保存しなければならない。

2 事業用自動車に係る事故が発生した場合には、所定の事項を記録し、その記録を当該事業用自動車の運行を管理する営業所において1年間保存しなければならない。

3 事業用自動車に係る運転者の乗務について、当該乗務を行った運転者ごとに所定の事項を記録させ、かつ、その記録を3年間保存しなければならない。

4 運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る運転者台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを1年間保存しなければならない。


2.道路運送車両法

問9 次の記述のうち、道路運送車両法に定める移転登録の事由として正しいものはどれか。

1 登録自動車が滅失し、解体し(整備又は改造のために解体する場合を除く。)、又は自動車の用途を廃止したとき。

2 登録自動車の自家用、事業用の別又は用途の変更があったとき。

3 登録自動車の所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置に変更があったとき。

4 登録自動車について所有者の変更があったとき。


問10 自動車の検査等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 自動車の使用者は、自動車検査証記録事項について変更があったときは、その事由があった日から15日以内に、当該変更について、国土交通大臣が行う自動車検査証の変更記録を受けなければならない。

2 国土交通大臣は、一定の地域に使用の本拠の位置を有する自動車の使用者が、天災その他やむを得ない事由により、継続検査を受けることができないと認めるときは、当該地域に使用の本拠の位置を有する自動車の自動車検査証の有効期間を、期間を定めて伸長する旨を公示することができる。

3 初めて自動車検査証の交付を受ける車両総重量7,980キログラムの貨物の運送の用に供する自動車については、当該自動車検査証の有効期間は1年である。

4 自動車検査証の有効期間の起算日は、当該自動車検査証を交付する日又は当該自動車検査証に係る有効期間を記録する日とする。ただし、自動車検査証の有効期間が満了する日の1ヵ月前から当該期間が満了する日までの問に継続検査を行い、当該自動車検査証に係る有効期間を記録する場合は、当該自動車検査証の有効期間が満了する日の翌日とする。


問11 道路運送車両法に定める自動車の日常点検に関する次の文中、A・B・C・Dに入るべき字句の組合せとして、正しいものはどれか。

自動車運送事業の用に供する自動車の使用者又はこれを( A )は、1日1回、その運行の( B )において、( C )定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、( D )自動車を点検しなければならない。

1 A:運行する者 B:開始前 C:国土交通省令で D:目視等により

2 A:管理する者 B:終了後 C:国土交通省令で D:点検表に基づき

3 A:運行する者 B:開始前 C:自動車製作者が D:点検表に基づき

4 A:管理する者 B:終了後 C:自動車製作者が D:目視等により


問12 道路運送車両の保安基準及びその細目を定める告示に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 自動車の荷台その他の物品積載装置は、堅ろうで、かつ、安全、確実に物品を積載できるものとして、強度、構造等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。

2 自動車に備えなければならない後写鏡は、取付部付近の自動車の最外側より突出している部分の最下部が地上1.8メートル以下のものは、当該部分が歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造でなければならない。

3 車両総重量が20トン以上のセミトレーラをけん引するけん引自動車には、灯光の色が黄色であって点滅式の灯火(黄色回転灯等)を備えることができる。

4 貨物の運送の用に供する普通自動車であって車両総重量が7トン以上のものの後面には、所定の後部反射器を備えるほか、反射光の色、明るさ等に関し告示で定める基準に適合する大型後部反射器を備えなければならない。


3.道路交通法

問13 道路交通法令に定める信号機の信号の意味等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 信号機の表示する信号の種類が赤色の灯火のときは、交差点において既に右折している自動車は、青色の灯火により進行することができることとされている自動車に優先して進行することができる。

2 車両等は、信号機の表示する信号の種類が赤色の灯火の点滅のときは、停止位置において一時停止しなければならない。

3 車両等は、信号機の表示する信号の種類が黄色の灯火のときは、停止位置をこえて進行してはならない。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。

4 車両等は、信号機の表示する信号の種類が赤色の灯火のときは、停止位置をこえて進行してはならない。ただし、交差点において既に左折している車両等は、そのまま進行することができる。


問14 道路交通法に定める最高速度違反行為に関する次の文中、A・B・C・Dに入るべき字句の組合せとして、正しいものはどれか。

自動車の運転者が最高速度違反行為を当該自動車の使用者(当該自動車の運転者であるものを除く。)の( A )に関してした場合において、当該最高速度違反行為に係る自動車の使用者が当該自動車につき最高速度違反行為を防止するため必要な( B )の管理を行っていると認められないときは、当該自動車の使用の本拠の位置を管轄する( C )は、当該自動車の使用者に対し、最高速度違反行為となる運転が行われることのないよう運転者に指導し又は( D )することその他最高速度違反行為を防止するため必要な措置をとることを指示することができる。

1 A:業務 B:運行 C:公安委員会 D:助言

2 A:責務 B:乗務 C:警察署長  D:助言

3 A:責務 B:乗務 C:公安委員会 D:監督

4 A:業務 B:運行 C:警察署長  D:監督


問15 追越し等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下「前車」という。)の右側を通行しなければならない。ただし、前車が法令の規定により右折をするため道路の中央又は右側端に寄って通行しているときは、その左側を通行しなければならない。

2 車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分においては、前方を進行している一般原動機付自転車を追い越してはならない。

3 車両は、道路の曲がり角付近、勾配の急な上り坂又は勾配の急な下り坂においては、他の車両(特定小型原動機付自転車及び軽車両を除く。)を追い越してはならない。

4 停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない。


問16 道路交通法の規定に定める運転免許(以下「免許」という。)の取消し、停止等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 免許を受けた者が自動車等の運転に関し、道路交通法若しくは同法に基づく命令の規定又は同法の規定に基づく処分に違反したときは、同法で定める場合を除き、その者が処分に違反したときにおけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は6ヵ月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。

2 免許を受けた者が自動車等の運転に関し、当該自動車等の交通による人の死傷があった場合において、道路交通法第72条(交通事故の場合の措置)第1項前段の規定(直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。)に違反したときは、その者が当該違反をしたときにおけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、その者の免許を取り消すことができる。

3 警察署長は免許を受けた者に対し免許の効力の仮停止をしたときは、当該処分をした日から起算して5日以内に、当該処分を受けた者に対し弁明の機会を与えなければならない。

4 道路交通法第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定(何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。)に違反して自動車等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔った状態にあったものが、交通事故を起こしたときは、当該交通事故の発生場所を管轄する警察署長は、事故による死者又は負傷者がない場合であっても、その者に対し、免許の効力の仮停止をすることができる。


問17 大型貨物自動車の貨物の積載制限(出発地の警察署長が許可した場合を除く。)及び過積載に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 積載物の高さは、3.8メートル(公安委員会が道路又は交通の状況により支障がないと認めて定めるものにあっては3.8メートル以上4.1メートルを超えない範囲内において公安委員会が定める高さ)からその自動車の積載をする場所の高さを減じたものを超えてはならない。

2 公安委員会は、荷主が自動車の運転者に対し、過積載をして自動車を運転することを要求するという違反行為を行った場合において、当該荷主が当該違反を反復して行うおそれがあると認めるときは、内閣府令で定めるところにより、当該荷主に対し、当該違反をしてはならない旨を勧告することができる。

3 積載物の長さは、自動車の長さにその長さの10分の2の長さを加えたものを超えてはならず、積載の方法は、自動車の車体の前後から自動車の長さの10分の1の長さを超えてはみ出してはならない。また、積載物の幅は、自動車の幅にその幅の10分の2の幅を加えたものを超えてはならず、積載の方法は、自動車の車体の左右から自動車の幅の10分の1の幅を超えてはみ出してはならない。

4 自動車の使用者は、その者の業務に関し、自動車の運転者に対し、道路交通法第57条第1項で定める積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法の制限を超えて積載をして運転することを命じ、又は自動車の運転者がこれらの行為をすることを容認してはならない。


4.労働基準法

問18 労働基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。

2 使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。ただし、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

3 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

4 労働基準法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、当事者間の合意がある場合を除き、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。


問19 労働基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(※法改正により一部改変)

1 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を5年間(ただし、経過措置により当分の間は3年間)保存しなければならない。

2 平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3ヵ月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の所定労働日数で除した金額をいう。

3 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。ただし、この規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

4 使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。


問20 労働契約に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。

2 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

3 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理しようとする場合においては、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をすれば、これを行政官庁に届け出ることを要しない。

4 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。ただし、法令で定める場合においては、この限りでない。


問21 賃金及び就業規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 賃金は、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金を除き、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。

2 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。

3 常時5人以上の労働者を使用する使用者は、始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇に関する事項等法令で定める事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。

4 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。


問22 下表は、貨物自動車運送事業に従事する運転者の1ヵ月の拘束時間を示したものであるが、このうち、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に違反しているものはどれか。なお、「1ヵ月についての拘束時間の延長に関する労使協定」があるものとし、年間の拘束時間は違反していないものとする。

H22.1-22

問23 下表は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の1週間の勤務パターンを示したものであるが、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に定める拘束時間等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

H22.1-23

1 1日についての拘束時間が改善基準に違反する勤務はない。また、勤務終了後の休息期間も改善基準に違反していない。

2 1日についての拘束時間が改善基準に違反する勤務が1回ある。また、勤務終了後の休息期間についても改善基準に違反するものが1回ある。

3 1日についての拘束時間が改善基準に違反する勤務が2回ある。また、勤務終了後の休息期間は改善基準に違反していない。

4 1日についての拘束時間が改善基準に違反する勤務が2回ある。また、勤務終了後の休息期間についても改善基準に違反するものが1回ある。


5.実務上の知識及び能力

問24 運行管理の意義、運行管理者の役割等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 運行管理者には、事業者に代わって法令に定められた事業用自動車の運行の安全確保に関する業務を行い、交通事故を防止するという役割を果たすことが求められている。

2 運行管理者は、適正な乗務割の作成、点呼の実施、運転者への指導及び監督などの法令で定められた業務を確実に遂行しなければならない。

3 社会的影響の大きい重大事故が発生している状況の中、自動車運送事業者にとって、運行管理の徹底などによる事故防止への取組みが重要である。

4 事業者が、事業用自動車の定期点検を怠ったことが原因で重大事故を起こしたことにより、行政処分を受けることになった場合、運行管理者は当該重大事故を含む運行管理業務上に一切問題が無くても、事業者に代わって事業用自動車の運行管理を行っていることから、事業者に対する行政処分とともに、運行管理者も運行管理者資格者証の返納を命じられることがある。


問25 点呼の意義等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 点呼は、運転者や事業用自動車が安全に運行できる状態かどうかを運転者からの報告等を通じて判断するとともに、運転者に対して安全運行に必要な指示を行い、事業用自動車の安全な運行を確保するために行うものである。

2 点呼は、運行管理者等が運転者に対して、運行の安全確保にかかわる事項について報告を求め、必要な指示をするものであることから、点呼を行う場所については、報告や指示が正確に行われるよう騒音等に配慮するなど、良好な環境づくりが必要である。

3 点呼は、運行管理者等が運転者に対して、運行の安全確保にかかわる事項について報告を求め、必要な指示をするものであることから、運転者に対し厳格に実施する必要があるが、無事故運転者については、安全運転に関する意識が高いので、点呼時において、この報告を求めなくてもよい。

4 乗務前の点呼において運転者の健康状態や疲労の度合いについて運転者から「問題ありません。」との報告があった場合でも、運転者に異常があると感じたときは、質問をするなどして安全に運行できる状態であるかどうか注意深く確認する必要がある。


問26 点呼の実施等に関する次の記述のうち運行管理者等の業務上の措置として適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1 早朝、運行管理者等が出社する前に営業所から出庫する運転者について、前日の業務終了後の点呼において運行の指示等を行い、当日の乗務前の点呼は省略し、運行途中に立ち寄ったサービスエリアにおいてテレビ電話機能付きの携帯電話により連絡を取り、これを乗務前の点呼に代えた。

2 乗務前の点呼においては、運転者の健康状態や疲労の度合いを把握するだけではなく、運転者の健康状態等に影響のある日常生活についても、必要に応じ確認するよう心掛けている。

3 無免許運転を防止するため、乗務前の点呼時に免許証を提示させ、有効な免許証を所持していることを確認している。


問27 事業用自動車の運転者の健康管理等に関する次の記述のうち、正しいものには解答用紙の「正」の欄に、誤っているものには解答用紙の「誤」の欄にマークしなさい。

1 常習的な飲酒運転の背景には、「アルコール依存症」という病気があるといわれているが、この病気は専門医による早期の治療をすることにより回復が可能とされており、一度回復すると飲酒しても再発することはないことから、アルコール依存症を回復した運転者に対しては、飲酒に関する指導を行う必要はない。

2 漫然運転や居眠り運転の原因の一つとして、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれている病気がある。この病気は、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こすおそれはないが、安全運転を続けていくためには早期の治療が不可欠であることから、運転者に対し睡眠時無呼吸症候群の症状などについて理解させるよう指導する必要がある。

3 かぜ薬や解熱剤には、眠気を誘う成分が含まれているものがあるので、乗務前にかぜ薬や解熱剤を服用する場合には、眠気を誘う成分が含まれていないものを選ぶよう運転者に対し指導することが必要である。

4 近年、脳卒中や心臓病などに起因した運転中の突然死による事故が増加傾向にあるが、この脳卒中や心臓病などは病気の原因が生活習慣に関係していることから生活習慣病と呼ばれており、暴飲暴食や運動不足などの悪習慣が積み重なって発病するといわれているので、運転者に対し定期的な健康診断の結果に基づいて生活習慣の改善を図るなど適切な健康管理を行うことの重要性を理解させるよう指導する必要がある。


問28 貨物自動車運送事業用自動車の貨物の積載方法等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 貨物を積載する際に積付けを適切に実施しないと、走行中の自動車に加わる振動・衝撃により、積荷が移動・変形し、積荷とロープ掛けの間で隙間が生じ、その結果、ロープ掛けに緩みが出て荷崩れを誘発することになることから、運転者に対し適切な積付けを行うよう指導する必要がある。

2 荷主から、4,000キログラムの貨物の運送依頼があったので、最大積載量が4,250キログラムの事業用自動車で荷主先に向かわせたところ、実際の貨物の重量は5,200キログラムであったと運転者から連絡があった。運行管理者は、このまま運送すれば過積載になると考えたが、過積載になる原因は荷主の不適切な依頼によるものであり、さらに、荷主からこのまま運送するよう強い要請があったことから運送事業者には責任が及ばないとして、そのまま運送するよう運転者に対し指示をした。

3 重量の重い機械製品や不整形の加工物等を数個積み合わせる場合は、前後や左右に隙間が生じやすいので、隙間が少なくなるように積載するとともに、生じた隙間については木材等を使用して走行中にできるだけズレを生じさせないような対策を施すよう運転者に対し指導する必要がある。

4 重量の重い貨物を複数積み合わせて運送する場合、貨物全体を総合した重心の位置は、貨物自動車の荷台の前後・左右の両方向それぞれの中心位置になるべく近いところになるよう運転者に対し指導する必要がある。


問29 下図は、最大積載量10,000キログラム、車両総重量が19,810キログラムの貨物の運送の用に供する普通自動車である事業用自動車に備えられた運行記録計の記録を示したものであるが、下図に記録された当該自動車の運行を解析した次の記述のうち、正しいものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。ただし、ここで運行した一般道路及び高速自動車国道(以下「高速道路」という。)は道路標識等により最高速度が指定されていないものとする。

H22.1-29

1 一般道路及び高速道路のいずれの走行においても最高速度違反は見られない。

2 一般道路の走行において最高速度違反が見られる。

3 高速道路の走行において連続的な最高速度違反が見られる。

4 「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の違反が見られる。

5 運行開始から運行終了までの走行距離は237キロメートルである。


問30 荷主から貨物自動車運送事業者に対し、A営業所で荷積みをし、荷物の一部をB地点で降ろし、残りの荷物をC地点に9時30分に到着させるよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として乗務割を作成し運行の指示をするため、次に示す運行の計画を立てた。

<運転者に指示するための運行計画の条件>
〇A営業所を出発してB地点まで平均時速30キロメートルで走行できると判断し、所要時間を30分とした。
〇B地点において20分間の荷扱い
〇B地点から60キロメートル離れたC地点まで平均時速24キロメートルで走行できると判断し、C地点には9時30
 分の到着とした。
〇C地点を10時40分に出発し、往路と同じ経路(B地点には立ち寄らないものとするが、往路と復路の距離は同じ
 とする。)でA営業所に戻ることとし、その間は平均時速30キロメートルで走行できると判断した。

 この場合において、
(1)A営業所を出発する時刻
(2)A営業所に到着する時刻
を、解答用紙の該当する数字の欄にマークして解答しなさい。
なお、解答の数値に十の位がない場合は、解答用紙の十位の「0」欄をマークし、時刻の表記は24時間制とする。

H22.1-30

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