運行管理者試験過去問題 - 平成20年度第1回(貨物)
平成20年度第1回運行管理者試験 -貨物-(H20.8実施)
問24 交通安全白書(平成19年版)の交通事故の長期的推移や平成18年中の交通事故の状況に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 交通の安全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱である交通安全基本計画は、昭和46年度の第1次から始まり、現在は平成18年度から平成22年度までの5年間を計画期間とする第8次交通安全基本計画が実施されている。
2 第8次交通安全基本計画においては、平成22年までに年間の交通事故死者数を5,000人以下、死傷者数を100万人以下とすることを目標にしている。
3 交通事件数を状態別にみると、自転車乗用中の事故件数は、交通事故全体の約2割を占めている。
4 交通事故死者数を状態別にみると、自動車乗車中が最も多く、次いで歩行中となっており、両者で全体の約7割を占めている。
問25 自動車の交通公害等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 「地球温暖化対策の推進に関する法律」においては、地球の温暖化防止のための温室効果ガスとして、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン等の6種類が定められている。
2 我が国の二酸化炭素の排出量については、全体の約2割を運輸部門が占め、このうち約9割が自動車に起因することから、地球温暖化対策の推進のため自動車から排出される二酸化炭素の更なる削減が求められている。
3 ヒートアイランド現象とは、近年、郊外と比較して、都市の中心部における顕著な高温化が都市の環境問題の一つとしてクローズアップされているもので、空調機器等からの人工排熱の増加、緑地・水面の減少、地表面の人工化等が主な原因といわれている。
4 モーダルシフトとは、都市部などの交通渋滞の緩和のため、通勤などに使用されている自動車等を郊外の鉄道駅やバス停に設けた駐車場に停車させ、そこから鉄道や路線バスなどの公共交通機関に乗り換えて移動する方法のことで、交通渋滞の緩和だけでなく、二酸化炭素などの排出ガスの削減効果も期待できるものである。
問26 自動車の走行時に生じる諸現象と、その主な対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 ウェットスキッド現象とは、雨の降りはじめに、路面の油や土砂などの微粒子が雨と混じって滑りやすい膜を形成するため、タイヤと路面との摩擦係数が低下し急ブレーキをかけたときなどにスリップすることをいい、これを防ぐには、雨の降りはじめには速度を落とし、不用意な急ハンドルや急ブレーキを避ける。
2 ハイドロプレーニング現象とは、路面が水でおおわれているときに高速で走行すると、タイヤの排水作用が悪くなり、水上を滑走する状態になって、操縦不能になることをいい、これを防ぐには、スピードを抑えた走行やタイヤの空気圧を高めにする。
3 ベーパーロック現象とは、フット・ブレーキを使い過ぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングが摩擦のため過熱することにより、ドラムとライニングの間の摩擦力が減り、ブレーキのききが悪くなることをいい、これを防ぐには、急な下り坂や長い下り坂などでは、エンジン・ブレーキを使用し、フット・ブレーキのみの使用を避ける。
4 スタンディングウェーブ現象とは、タイヤの空気圧不足で高速走行したとき、タイヤに波打ち現象が生じ、セパレーション(剥離)やコード切れが発生することをいい、これを防ぐには、予め高速走行するときには、空気圧を高めにする。
問27 交通事故の防止等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 いわゆるヒヤリ・ハットとは、運転者が運転中に他の自動車等と衝突又は接触するおそれがあったと認識することをいい、ハインリッヒの法則によると、1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景には29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットがあるとされており、このヒヤリ・ハットを調査し減少させていくことが交通事故防止対策に有効な手段となっている。
2 交通事故の防止対策を効率的かつ効果的に講じていくためには、事故情報を多角的に分析し、事故実態を把握した上で、①低減目標の設定②対策の実施③効果の評価④低減目標の再設定という一連の交通安全対策のサイクルを繰り返すことが必要である。
3 シートベルトの着用は、交通事故にあった場合の被害を大幅に軽減するとともに、衝突時の乗員の車外放出による被害を防止する効果が大きい。また、運転姿勢が正しく保てることにより疲労を軽減するなど交通事故防止上においてもさまざまな効果をもたらすものである。
4 漫然運転や居眠り運転の原因として、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれている病気があるが、この病気は、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こすおそれはないが、安全運転を続けていくためには早期の治療が不可欠である。
問28 包装貨物の荷扱い指示マーク(JISZ0150:2001)と指示内容について、次のうち正しいものはどれか。
1 包装貨物を取り扱う際、クランプは図示の側で行ってはならない。
2 包装貨物をフォークリフトトラックで取り扱ってはならない。
3 包装貨物をつり上げる際には、図示の位置にスリングをかけねばならない。
4 包装貨物に衝撃を与えないよう、丁寧に取り扱うことを示す。
問29 A自動車が前方のB自動車とともに時速80キロメートルで50メートルの車間距離を保ちながらB自動車に追従して走行していたところ、突然、前方B自動車が急ブレーキをかけたのを認め、A自動車も急ブレーキをかけ、A自動車、B自動車ともそのまま停止した。
この場合、
(1)停止時におけるA自動車とB自動車の車間距離
(2)A自動車がB自動車の急ブレーキに気づくのが1秒遅れたとして、A自動車がB自動車との車間距離を3メートル残して停止するための車間距離
について、次のうち正しいものはどれか。
ただし、この2台の自動車の時速80キロメートルにおける制動距離は54メートル、停止距離は76メートルとし、空走距離は空走時間を1秒の場合とする。また、小数点がある場合は小数点以下第1位を四捨五入するものとする。
1 (1)22メートル (2)47メートル
2 (1)28メートル (2)52メートル
3 (1)28メートル (2)47メートル
4 (1)22メートル (2)52メートル
問30 トラックが、下図のようにA営業所とB営業所間の110キロメートルを往復したところ、往路は1時間40分、復路は2時間20分かかり、合わせて45リットルの燃料を消費した。
この場合、当該トラックの
(1)往復の平均速度
(2)復路の燃料消費率
について、次のうち正しいものはどれか。
ただし、往路の燃料消費率(燃料1L当たりの走行距離)を5.5km/Lとする。
1 (1)55km/h (2)4.4km/L
2 (1)52km/h (2)4.3km/L
3 (1)52km/h (2)4.4km/L
4 (1)55km/h (2)4.3km/L