運行管理者試験過去問題 - 平成22年度第2回(貨物)
5.実務上の知識及び能力
問27 交通事故防止対策に関する次の記述のうち、正しいものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。
1 指差呼称は、運転者の錯覚、誤判断、誤操作等を防止するための手段であり、道路の信号や標識などを指で差し、その対象が持つ名称や状態を声に出して確認することをいい、安全確認に重要な運転者の意識レベルを高めるなど自動車事故防止対策に有効な手段の一つとして活用されている。
2 いわゆるヒヤリ・ハットとは、運転者が運転中に他の自動車等と衝突又は接触するおそれがあったと認識した状態をいい、1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景には多くのヒヤリ・ハットがあるとされており、このヒヤリ・ハットを調査し減少させていくことは、交通事故防止対策に有効な手段となっている。
3 適性診断は、運転者の運転能力、運転態度及び性格等を客観的に把握し、運転の適性を判定することにより、運転に適さない者を運転者として選任しないようにするためのものであり、ヒューマンエラーによる事故の発生を未然に防止するための有効な手段となっている。
4 交通事故の発生の背後には、車両面、走行環境面、あるいは運行管理面などの問題が存在している可能性がある。したがって、交通事故の発生を未然に防止するための対策を講じていくためには、運転者の人的要因とともに、事故が発生した要因について様々な角度から情報を収集、分析する必要がある。また、事故の再発防止対策の検討においては、背後に潜在する危険要因を排除することが重要となる。