運行管理者試験過去問題 - 平成27年度第1回(貨物)-解答・解説-

平成27年度第1回運行管理者試験 -貨物-(H27.8実施)-解答・解説-

4.労働基準法
  問18 正解2

1.誤り。「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

3.誤り。労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(法第14条第1項各号に該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。

4.誤り。労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をすることは絶対的に許されず、労働者の同意の有無は無関係である


  問19 正解3

3.誤り。使用者は、その雇入れの日から起算して6ヵ月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。


  問20 正解 A3 B5 C7 D1

労使当事者は、時間外労働協定において貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、(A=2週間)及び(B=1ヵ月)以上(C=3ヵ月)以内の一定の期間とするものとする。

使用者は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は(A=2週間)について(D=1回)を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。


  問21 正解1,2

3.誤り。使用者は、トラック運転者の運転時間については、2日(始業時刻から起算して48時間をいう。)を平均し1日当たり9時間、2週間を平均し1週間当たり44時間を超えないものとすること。

4.誤り。使用者は、トラック運転者の1日についての拘束時間については、13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、16時間とすること。この場合において、1日についての拘束時間が15時間を超える回数は、1週間について2回以内とすること。


  問22 正解1,4

連続運転時間は、4時間を超えてはならない。
 連続運転時間が改善基準に違反しているかどうかは、運転開始後4時間以内又は4時間経過直後に、30分以上の「運転の中断」をしているかどうかで判断する。なお、この30分以上の「運転の中断」については、少なくとも1回につき10分以上(10分未満の場合、運転の中断時間としてカウントされず、運転時間とみなされるので注意)とした上で分割することもできる。

1.適合している。前半、運転時間4時間以内(1回目2時間10分+2回目1時間30分=3時間40分)に、合計30分の休憩(1回目15分+2回目15分)を取っており、後半も4時間の運転(3回目1時間+4回目3時間)後に乗務を終了している。

2.適合していない。前半、運転時間4時間(1回目3時間+2回目30分+3回目30分)に対し、合計30分の休憩(1回目20分+2回目5分+3回目5分)を取っているが、10分未満の休憩(=2回目と3回目の5分休憩)は、運転の中断時間としてカウントされない。結果、4時間の運転に対し20分の休憩しか取っていないことになる。

3.適合していない。前半は運転時間4時間(1回目2時間10分+2回目1時間50分)に対し、合計30分の休憩(1回目10分+2回目20分)を取っているので問題ないが、後半、運転時間が4時間に達した(=5回目の運転を1時間した)時点で途中20分の休憩(3回目10分+4回目10分)しか取っていない

4.適合している。1回目の5分休憩は10分未満であるため運転の中断時間とならないが、それでも運転4時間以内(1時間35分+1時間20分+1時間=3時間55分)に対し、合計30分の休憩(2回目20分+3回目10分)を取っている。後半も3時間の運転後に30分の休憩を取っている。


  問23 正解2

運転時間は、2日を平均し1日当たり9時間、2週間を平均し1週間当たり44時間を超えてはならない。

<1日当たりの運転時間について>
 1日の運転時間の計算に当たっては、特定の日を起算日として前後2日ごとに区切り、その2日間の平均を算出し、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が、ともに9時間を超えている場合は改善基準に違反していることになる。(※「どちらも9時間を超えていない場合」や「どちらか一方だけが9時間を超えている場合」は違反にはならない)
 本問の運転状況を見ると、10日を特定日とした場合、「特定日の前日(9日)と特定日(10日)の運転時間の平均」が(9時間+10時間)÷2=9.5時間、「特定日(10日)と特定日の翌日(11日)の運転時間の平均」が(9時間+10時間)÷2=9.5時間であり、どちらも9時間を超えているため、改善基準に違反している

<1週間当たりの運転時間について>
 1週間の運転時間の計算に当たっては、特定の日を起算日として2週間ごとに区切り、その2週間ごとに平均を計算し、「2週間を平均した1週間当たりの運転時間が44時間を超えている場合」は改善基準に違反していることになる。
 本問の場合、問題の表の下に「(注1)2週間の起算日は1日とする。」との注意書きがあるので、1日を起算日として2週間ごとに区切り、「第1週~第2週(1日~14日)の運転時間の平均」と「第3週~第4週(15日~28日)の運転時間の平均」でそれぞれ違反の有無を判断する。(※「1日から2週間ごと」に区切って考えるので、「第2週~第3週(8日~21日)の運転時間の平均」を考慮する必要はない)
 本問の運転状況を見ると、「第1週と第2週の運転時間の平均」は88時間÷2=44時間で、44時間を超えていないので改善基準に違反していない。「第3週と第4週の運転時間の平均」も80時間÷2=40時間で、44時間を超えていないので改善基準に違反していない。

以上により、「1日当たりの運転時間が改善基準に違反しているが、1週間当たりの運転時間は改善基準に違反していない」ので、肢2が正解となる。


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