運行管理者試験過去問題 - 令和4年度CBT試験 出題例(貨物)解答・解説
令和4年度CBT試験 出題例【解答・解説】
【解答一覧】
問01:1,3
問02:3
問03:3,4
問04:1,2
問05:2,3
問06:1
問07:A(2) B(1) C(1)
問08:1,3
問09:1
問10:2,3
問11:A(1) B(2) C(2) D(2)
問12:2
問13:1
問14:1,4
問15:A(2) B(1) C(1)
問16:2
問17:3
問18:2,3
問19:2
問20:A(1) B(1) C(2) D(2)
問21:1,3
問22:2,4
問23:ウ
問24:2,3,4
問25:2,4
問26:1,2,4
問27:2,3
問28:2,4
問29:1.(1) 2.(2) 3.(2)
問30:(1)(3)(5)
1.貨物自動車運送事業法
問1 正解1,3
2.誤り。貨物自動車運送事業とは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業及び貨物軽自動車運送事業の3種類をいい、「貨物自動車利用運送事業」は含まない。
4.誤り。一般貨物自動車運送事業の許可の取消しを受けた者は、その取消しの日から5年を経過しなければ、新たに一般貨物自動車運送事業の許可を受けることができない。
問2 正解3
3.誤り。補助者については、運行管理者の履行補助として業務に支障が生じない場合に限り、同一事業者の他の営業所の補助者を兼務することができる。
問3 正解3,4
1.誤り。運行管理者の業務は、「乗務員等が休憩又は睡眠のために利用することができる施設を適切に管理すること」である。施設の整備や保守については事業者の義務であり、運行管理者の業務ではない。
2.誤り。「運行管理規程を定めること」は事業者の義務であり、運行管理者の業務ではない。また、事業者は、運行管理規程の遵守について、運行管理者に対する適切な指導及び監督を行わなければならないとされている。
問4 正解1,2
3.誤り。IT点呼の実施について、「1営業日のうち連続する16時間以内」とされているのは、異なる営業所間で実施する場合であり、営業所と当該営業所の車庫間で実施する場合には、実施時間の制限はない。
4.誤り。運行上やむを得ない場合には、電話その他の方法により点呼を行うことができるが、「運行上やむを得ない場合」とは、「遠隔地で業務を開始又は終了するため、運転者の所属営業所で対面点呼が実施できない場合」等をいい、車庫と営業所が離れている場合は、運行上やむを得ない場合には該当しないので、電話その他の方法により点呼を行うことはできない。
問5 正解2,3
1.報告を要しない。「重傷者を生じた事故」の場合には事故の報告を要するが、ここでいう重傷とは「腕などの骨折や内臓の破裂」、「14日以上病院に入院することを要する傷害」、「病院に入院することを要する傷害で医師の治療を要する期間が30日以上のもの」をいい、「通院による30日間の医師の治療を要する傷害」は重傷には該当しないので、事故の報告を要しない。
2.報告を要する。本事故は「自動車が転覆したもの」に該当するので、事故の報告を要する。「転覆」とは「道路上において路面と35度以上傾斜したとき」をいうので、運転者席側を下にして横転している本事故も該当する。
3.報告を要する。本事故は「自動車に積載された危険物等が漏えいしたもの」に該当するので、事故の報告を要する。
4.報告を要しない。「10台以上の自動車の衝突や接触を生じた事故」、「重傷者を生じた事故」、「10人以上の負傷者を生じた事故」のような場合には事故の報告を要するが、本肢の場合、いずれにも該当しないので、事故の報告を要しない。
問6 正解1
1.誤り。運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間は144時間を超えてはならない。
問7 正解 A(2) B(1) C(1)
1.事業者は、適齢診断を運転者が65才に達した日以後1年以内に1回受診させ、その後(A=3年)以内ごとに1回受診させること。
2.事業者は、初任運転者に対する特別な指導について、当該事業者において初めて事業用自動車に乗務する前に実施すること。ただし、やむを得ない事情がある場合には、乗務を開始した後(B=1ヵ月)以内に実施すること。
3.事業者が行う初任運転者に対する特別な指導は、法令に基づき運転者が遵守すべき事項、事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転に関する事項などについて、15時間以上実施するとともに、安全運転の実技について、(C=20時間)以上実施すること。
問8 正解1,3
2.誤り。事業用自動車に貨物を積載するときは、偏荷重が生じないように積載し、運搬中に荷崩れ等により落下することを防止するため、必要な措置を講じなければならない。これはすべての事業用自動車が対象であり、「車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上のもの」に限られるわけではない。
4.誤り。車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上の事業用自動車の運行の業務に従事する運転者等は、「貨物の積載状況」を業務の記録に記録しなければならない。貨物の積載状況を運行指示書に記録したことで、業務の記録に当該事項を記録したとみなされるわけではない。
2.道路運送車両法
問9 正解1
1.誤り。登録自動車の所有者は、当該自動車の使用者が道路運送車両法の規定により自動車の使用の停止を命じられ、自動車検査証を返納したときは、遅滞なく、当該自動車登録番号標及び封印を取りはずし、自動車登録番号標について国土交通大臣の領置(=管理下に置かれること)を受けなければならない。
問10 正解2,3
1.誤り。指定自動車整備事業者が交付した有効な保安基準適合標章を自動車に表示している場合には、自動車検査証を備え付けなくても、当該自動車を運行の用に供することができる。
4.誤り。自動車に表示されている検査標章には、当該自動車の自動車検査証の有効期間の満了する時期が記載されている。
問11 正解 A(1) B(2) C(2) D(2)
1.初めて自動車検査証の交付を受ける車両総重量8,990キログラムの貨物の運送の用に供する自動車については、当該自動車検査証の有効期間は(A=1年)である。
2.車両総重量(B=8トン)以上又は乗車定員30人以上の自動車は、日常点検において「ディスク・ホイールの取付状態が不良でないこと。」について点検しなければならない。
3.自動車運送事業の用に供する自動車の日常点検の結果に基づく運行可否の決定は、自動車の使用者より与えられた権限に基づき、(C=整備管理者)が行わなければならない。
4.事業用自動車の使用者は、点検の結果、当該自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合しない状態にあるときは、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため、又は保安基準に適合させるために当該自動車について必要な(D=整備)をしなければならない。
問12 正解2
2.誤り。後写鏡は、取付部付近の自動車の最外側より突出している部分の最下部が地上1.8メートル以下のものは、当該部分が歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造でなければならない。
3.道路交通法
問13 正解1
1.誤り。路側帯とは、歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つためのものであり、「自転車の通行の用に供するためのもの」ではない。
問14 正解1,4
2.誤り。停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして方向指示器等により合図をした場合には、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない。
3.誤り。警音器を鳴らさなければならないのは、山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするときである。
問15 正解 A(2) B(1) C(1)
(1) 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
(2) 何人も、酒気を帯びている者で、(1)の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、(A=車両等を提供)してはならない。
(3) 何人も、(1)の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
(4) 何人も、車両の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が(1)の規定に違反して運転する(B=車両に同乗)してはならない。
(5) (1)の規定に違反して車両等(自転車以外の軽車両を除く。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき(C=0.15)ミリグラム以上にアルコールを保有する状態にあったものは、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
問16 正解2
2.誤り。本肢のような「車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上のトラック」の場合、高速道路における最高速度は、時速90キロメートルである。
3.正しい。法定速度について正しい記述である。本肢のような「車両総重量が2,000kg以下の車両」を「その車両の車両総重量の3倍以上の車両総重量の自動車」がロープでけん引する場合の最高速度は、時速40キロメートルである。
問17 正解3
3.誤り。交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所で歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない。「必ず一時停止」や、通行を妨げないように「努めなければならない」というのは誤り。
4.労働基準法
問18 正解2,3
1.誤り。使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。「労働者の同意」の有無は無関係であり、このような契約をすることは許されない。
4.誤り。解雇の予告の規定が適用されないのは、「日日雇い入れられる者」、「2ヵ月以内の期間を定めて使用される者」、「季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される者」又は「試の使用期間中の者」に該当する労働者である。
問19 正解2
2.誤り。休憩時間は、労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間与えなければならない。
問20 正解 A(1) B(1) C(2) D(2)
1.拘束時間は、1ヵ月について(A=284時間)を超えず、かつ、1年について3,300時間を超えないものとすること。ただし、労使協定により、1年について6ヵ月までは、1ヵ月について(B=310時間)まで延長することができ、かつ、1年について(C=3,400時間)まで延長することができる。
2.1日についての拘束時間は、13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は(D=15時間)とすること。ただし、1週間における運行が全て法令に定める長距離貨物運送であり、かつ、一の運行における休息期間が、運転者の住所地以外の場所におけるものである場合においては、当該1週間について2回に限り最大拘束時間を16時間とすることができる。
問21 正解1,3
2.誤り。業務の必要上やむを得ない場合には、当分の間、2暦日についての拘束時間が21時間を超えず、かつ、継続20時間以上の休息期間を与える場合に限り、トラック運転者を隔日勤務に就かせることができる。
4.誤り。フェリーに乗船時間は、原則として、休息期間として取り扱う。「2時間については拘束時間として取り扱う」ということはない。
問22 正解2,4
(1)連続運転時間について
連続運転時間(1回がおおむね連続10分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間)は、4時間を超えてはならない。
また、運転の中断は、原則として「休憩」を与えるものとされている。
連続運転時間が改善基準に違反しているかどうかは、運転開始後4時間以内又は4時間経過直後に、「30分以上の運転中断」をしているかどうかで判断するが、この「30分以上の運転中断」については、少なくとも1回につき「おおむね連続10分以上」とした上で分割することもできる。(※「5分以内」の中断は、「おおむね連続10分以上」と乖離しているため、運転中断の時間として扱われない)
つまり、“運転時間の合計が4時間を超える前に「合計30分以上の運転中断」をしなければならない(=「運転中断の時間が合計30分に達した時点」で連続運転時間がリセットされる)”ということであり、「合計30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えてしまった場合、改善基準に違反する。
以上を踏まえ、連続運転時間の違反の有無は以下のように判断する。
1日目の運転状況を見ると、前半は、まず4時間以内の運転(1回目:1時間50分+2回目:2時間=3時間50分)後に30分の休憩をしているので問題なく、その後も1時間の運転後に1時間の休憩をしているので問題ない。
しかし、後半(4回目の運転~)を見ると、〔運転1時間30分⇒(荷下し15分)⇒運転1時間40分⇒休憩10分⇒運転1時間〕という運転状況であり、「30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えている(=4時間10分)ので、改善基準に違反している。
2日目の運転状況を見ると、前半(2回目の休憩:1時間まで)は、4時間の運転(1回目:40分+2回目:1時間20分+3回目:2時間)に対し、1時間15分の休憩(1回目:15分+2回目:1時間)をしているので問題ない。
後半(4回目の運転~)も、4時間の運転(4回目:2時間10分+5回目:1時間50分)後に40分の休憩をしているので問題なく、さらに2時間の運転後に乗務を終了しているので問題ない。
3日目の運転状況を見ると、前半は、4時間以内の運転(1回目:1時間+2回目:1時間20分=2時間20分)後に30分の休憩をしているので問題なく、その後も1時間50分の運転後に1時間の休憩をしているので問題ない。
後半(4回目の運転~)も、4時間の運転(4回目:2時間20分+5回目:1時間40分)後に30分の休憩をしているので問題なく、さらに50分の運転後に乗務を終了しているので問題ない。
4日目の運転状況を見ると、前半は、4時間以内の運転(1回目:1時間30分+2回目:2時間20分=3時間50分)後に40分の休憩をしているので問題なく、その後も1時間30分の運転後に1時間の休憩をしているので問題ない。
しかし、後半(4回目の運転~)を見ると、〔運転1時間20分⇒(荷下し10分)⇒運転1時間⇒休憩15分⇒運転2時間20分〕という運転状況であり、「30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えている(=4時間40分)ので、改善基準に違反している。
(2)1日当たりの運転時間について
1日の運転時間については、2日を平均し1日当たり9時間を超えてはならない。
1日の運転時間の計算に当たっては、特定の日を起算日として前後2日ごとに区切り、その2日間の平均を算出し、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が、ともに9時間を超えている場合は改善基準に違反していることになる。(※「どちらも9時間を超えていない場合」や「どちらか一方だけが9時間を超えている場合」は違反にはならない!)
各日の運転時間の合計は、1日目が9時間、2日目が10時間、3日目が9時間、4日目が10時間なので、違反の有無は以下のように判断する。
1日目を特定日とした場合、特定日の前日が休日のため、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」は9時間を超えないので、改善基準に違反していない。
2日目を特定日とした場合、「特定日の前日(1日目)と特定日(2日目)の運転時間の平均」が(9時間+10時間)÷2=9時間30分、「特定日(2日目)と特定日の翌日(3日目)の運転時間の平均」が(10時間+9時間)÷2=9時間30分であり、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」のどちらも9時間を超えているので、改善基準に違反している。
3日目を特定日とした場合、「特定日の前日(2日目)と特定日(3日目)の運転時間の平均」が(10時間+9時間)÷2=9時間30分、「特定日(3日目)と特定日の翌日(4日目)の運転時間の平均」が(9時間+10時間)÷2=9時間30分であり、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」のどちらも9時間を超えているので、改善基準に違反している。
4日目を特定日とした場合、特定日の翌日が休日のため、「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」は9時間を超えないので、改善基準に違反していない。
問23 正解ウ
トラック運転者の拘束時間は、1ヵ月について284時間を超えず、かつ、1年について3,300時間を超えてはならないが、労使協定があるときは、1年について6ヵ月までは、1ヵ月について310時間まで延長することができ、かつ、1年について3,400時間まで延長することができる。ただし、1ヵ月の拘束時間が284時間を超える月が3ヵ月を超えて連続してはならない。
つまり、(1)1年間の拘束時間が3,400時間を超えている、(2)拘束時間が310時間を超えている月がある、(3)拘束時間が284時間を超えている月が6ヵ月を超えている(=7ヵ月以上ある)、(4)拘束時間が284時間を超えている月が連続3ヵ月を超えている(=4ヵ月以上連続している)のいずれかに該当する場合、改善基準に違反する。
以上を踏まえ、空欄A~Cに選択肢ア~ウの運転時間を当てはめて正誤判断する。
肢アを当てはめた場合、表2において、拘束時間が284時間を超える月が6ヵ月を超える(4月、7月、8月、9月、11月(空欄B)、12月、2月)ので、改善基準に適合しない。
肢イを当てはめた場合、表1の8月(空欄A)の運転時間が310時間を超える(312時間)ので、改善基準に適合しない。
肢ウを当てはめた場合、表1~3いずれにおいても、1年間の拘束時間は3,400時間を超えず、1ヵ月の拘束時間が310時間を超える月もない。また、284時間を超える月は6ヵ月以内であり、かつ、連続3ヵ月までなので、改善基準に適合する。
5.運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力
問24 正解2,3,4
1.適切でない。記述のような「運転者でなくなった者に係る運転者等台帳」は、3年間保存しなければならない。
問25 正解2,4
1.適切でない。停止距離とは「危険を認知してから停止するまでに走行した距離」のことをいい、空走距離+制動距離で求めることができる。
空走距離とは「危険を認知しブレーキ操作を行い、ブレーキが効きはじめるまでに要する時間(=空走時間)の間に走行する距離」のことをいい、本問では空走時間を1秒間としているで「空走距離=1秒間に走行する距離」となる。
時速36kmで走行中の自動車の場合、1時間(=3,600秒)で36km(=36,000m)の距離を走行することになるので、空走距離は、36,000m÷3,600秒=10mとなる。
制動距離は問題文にあるように8mなので、停止距離は、空走距離10m+制動距離8m=18mとなり、本肢は適切ではない。
3.適切でない。運行管理者は、異常気象などにより輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員等に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講じなければならない。本肢のように、運転に関わることをすべて運転者の判断に任せてしまうことは適切ではない。
問26 正解1,2,4
3.適切でない。運行管理者は、乗務員等の健康状態の把握に努め、疾病等により安全に運行の業務を遂行することができないおそれがある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはならない。運転者が運転中に異常を感じた場合、運行継続の可否については、運行管理者が判断すべきであり、運転者が自ら判断で行うよう指導することは適切ではない。
問27 正解2,3
1.適切でない。たしかに運転者の運転操作ミスや交通違反等のヒューマンエラー(人的要因)により発生している交通事故は多いが、事故防止を着実に推進するためには、事故の調査や事故原因の分析が重要かつ有効である。したがって、「発生した事故の要因の調査・分析を行うことなく、事故惹起運転者や運行管理者に特別講習を確実に受講させることを中心とした対策に努めること」は適切ではない。
4.適切でない。適性診断は、運転者の運転行動や運転態度が安全運転にとって好ましい方向へ変化するように動機付けを行うことにより、運転者自身の安全意識を向上させるためのものであり、運転に適さない者を運転者として選任しないようにするためのものではない。
問28 正解2,4
1.適切でない。夜間の走行時において、自車のライトと対向車のライトで、お互いの光が重なり合い、その間にいる歩行者等が見えなくなることを蒸発現象という。なお、クリープ現象とは、AT車においてエンジンがアイドリング状態で、ギアがP又はN以外のときにアクセルを踏まなくとも車が動いてしまうことをいう。
3.適切でない。自動車の重量及びカーブの半径が同一の場合、速度を2分の1に落として走行すると遠心力の大きさは4分の1になる。
問29 正解 1.(1) 2.(2) 3.(2)
1.「E料金所からF料金所間の運転時間を2時間」、「G料金所からH料金所間の運転時間を2時間30分」と設定したことについて
「E料金所~F料金所間(170km)を設定された運転時間(2時間)で走行できるか」及び「G料金所~H料金所間(210km)を設定された運転時間(2時間30分)で走行できるか」をそれぞれ考えるが、「車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上の中型トラック」が高速道路を走行する際の最高速度は時速90kmとされており、本運行で使用する中型トラックは最大積載量が5トン以上であるため、これに該当する。
以上を踏まえ、以下A~Cのいずれの解法で正誤判断してもよい。
・E料金所~F料金所間(170km)
時速90kmで2時間走行した場合、90km/h×2時間=180kmなので、設定時間で180kmの距離を走行することができる。
・G料金所~H料金所間(210km)
時速90kmで2時間30分(2.5時間)走行した場合、90km/h×2.5時間=225kmなので、設定時間で225kmの距離を走行することができる。
・E料金所~F料金所間(170km)
170kmの距離を時速90kmで走行する場合、170km÷90km/h≒1.9(1.88…)時間、これを「分」に変換すると1.9時間×60分=114分(1時間54分)なので、運転時間が1時間54分以上に設定されていれば設定時間内に走行可能である。
・G料金所~H料金所間(210km)
210kmの距離を時速90kmで走行する場合、210km÷90km/h≒2.4(2.33…)時間、これを「分」に変換すると2.4時間×60分=144分(2時間24分)なので、運転時間が2時間24分以上に設定されていれば設定時間内に走行可能である。
・E料金所~F料金所間(170km)
170kmの距離を2時間で走行する場合、170km÷2時間=85km/hなので、時速85km以上で走行することができれば設定時間内に走行可能である。
・G料金所~H料金所間(210km)
210kmの距離を2時間30分で走行する場合、210km÷2.5時間=84km/hなので、時速84km以上で走行することができれば設定時間内に走行可能である。
したがって、「E料金所からF料金所間の運転時間を2時間」、「G料金所からH料金所間の運転時間を2時間30分」と設定したことは適切である。
2.運行当日を特定日とした場合の2日を平均した1日当たりの運転時間の違反の有無
問22の解説にもあるように、1日の運転時間は2日を平均し1日当たり9時間を超えてはならない。
本問の場合、運行前日の運転時間が8時間30分、運行当日の運転時間を合計すると10時間10分であり、翌日の運転時間は8時間30分なので、運行当日を特定日とすると、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」が(8時間30分+10時間10分)÷2=9時間20分、「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が(10時間10分+8時間30分)÷2=9時間20分であり、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」のどちらも9時間を超えているので、改善基準に違反している。
3.連続運転時間の違反の有無
問22の解説にもあるように、連続運転時間は4時間を超えてはならない。
往路については、まず、4時間以内の運転(30分+1時間+高速道路2時間=3時間30分)後に30分の休憩をしているので問題なく、その後も4時間以内の運転(1時間+1時間=2時間)後に休憩施設で1時間の休憩をしているので問題ない。
しかし、復路については、C地点出発後、〔運転50分⇒高速道路運転2時間30分⇒(荷下ろし20分)⇒運転50分…〕という運転状況であり、「30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えている(=4時間10分)ので、改善基準に違反している。
問30 正解(1)(3)(5)
※本問のような「事故の再発を防止する対策として最も直接的に有効なもの」を選ぶ問題については、問題で問われている「最も直接的に有効な内容のもの」を考えるより、逆に「事故の原因とは直接的に関係ない内容のもの」を削除していった方が解答しやすい。
(1)<事故関連情報>によると、月1回ミーティングを実施していたものの、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや疲労などによる交通事故の危険性などについての指導・教育が不足していた。したがって、本肢のような指導を行うことは、同種事故の再発防止対策として直接的に有効である。
(2)<事故関連情報>によると、本事故を起こした運転者は定期健康診断において特に指摘はなく、また、本事故は、運転者の疾病が直接的な原因で起きた事故ではない。したがって、同種事故の再発防止対策として直接的に有効であるとはいえない。
(3)勤務終了後の休息期間は9時間を下回ってはならないが(改善基準告示4条1項5号)、<事故関連情報>によると、事故日前日の積雪の影響により終業が早朝5時になり、事故当日の正午にはすでに業務を開始しているので、明らかに休息期間が9時間未満であることがわかる。さらに、事故日前1ヵ月間の勤務において、拘束時間・休息期間について複数回の改善基準告示違反があったことも考慮すると、本肢のような指導を行うことは、同種事故の再発防止対策として直接的に有効である。
(4)本事故は、適齢診断を受診していなかったことが直接的な原因で起きた事故ではない。そもそも、「適齢診断」とは、65歳以上の高齢運転者のための適性診断であり、本事故を起こした運転者は35歳なので受診対象ではない。したがって、いずれにしても同種事故の再発防止対策として直接的に有効であるとはいえない。
(5)本事故の原因が運転者の「居眠り運転」であったことや、肢(3)の解説にあるように休息期間が9時間未満の状態で乗務していたことを考慮すると、事故当日の運転者は疲労が蓄積された状態であったと考えられる。したがって、本肢のような指導を行うことは、同種事故の再発防止対策として直接的に有効である。
(6)本事故は、日常点検・定期点検を怠ったことや速度抑制装置の誤作動などが直接的な原因で起きた事故ではない。したがって、同種事故の再発防止対策として直接的に有効であるとはいえない。
以上により、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接的に有効と考えられるものは、(1)(3)(5)である。










