令和元年度 第1回試験(貨物)解答 - 運行管理者試験過去問題

(運営:行政書士高橋幸也うめさと駅前事務所)
トップページ > 令和元年度 第1回試験(貨物)解答

令和元年度 第1回試験(貨物)解答

トラック画像!

合格率:31.7%

【解答一覧】
問01:1,4
問02:1,2
問03:3
問04:A-4 B-6 C-5
問05:2,4
問06:1,3
問07:2
問08:4
問09:1
問10:1,4
問11:A-1 B-1 C-2 D-2
問12:2
問13:2
問14:A-2 B-2 C-3 D-3
問15:1,3
問16:2
問17:2,3
問18:1,3
問19:2
問20:A-1 B-1 C-1
問21:1,3
問22:3
問23:4
問24:適-4 不適-1,2,3
問25:2,3,4
問26:適-2,3,4 不適-1
問27:適-2,3,4 不適-1
問28:適-3 不適-1,2,4
問29:適-2 不適-1,3
問30:A-2 B-4 C-8 D-10


※過去問題集と連動したテキストや模擬試験をパッケージした運行管理者試験合格必勝セットを活用することで、さらに効果的な学習ができます!


1.貨物自動車運送事業法
問1 正解1,4

2.誤り。貨物自動車運送事業とは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業及び貨物軽自動車運送事業の3種類をいい、「貨物自動車利用運送事業」は含まない

3.誤り。「自動車車庫の位置及び収容能力」の事業計画の変更については、国土交通大臣の認可を受けなければならない


問2 正解1,2

3.誤り。運行管理者の業務は、「点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること」である。「備え置く」ではない。

4.誤り。運行管理者の業務は、「適齢診断を運転者が65歳に達した日以後1年以内(65歳以上の者を新たに選任した場合は、選任の日から1年以内)に1回受診させ、その後3年以内ごとに1回受診させること」である。「60歳」ではない。


問3 正解3

3.誤り。後半の記述が誤り。事業者は、運行管理者がその業務として行う助言を尊重しなければならず、事業用自動車の運転者その他の従業員は、運行管理者がその業務として行う指導に従わなければならない


問4 正解 A4 B6 C5

運転者に対する業務前の点呼では、(1)酒気帯びの有無、(2)(A=疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無)、(3)道路運送車両法の規定による点検の実施又はその確認について報告を求め、及び確認を行わなければならない。
 運転者に対する業務後の点呼では、(1)業務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況、(2)(B=他の運転者と交替した場合にあっては法令の規定による通告)について報告を求め、(3)酒気帯びの有無について確認を行わなければならない。
 運転者に対する中間点呼では、(1)(C=酒気帯びの有無)、(2)疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無について報告を求め、及び確認を行わなければならない。


問5 正解2,4

1.速報を要しない。「5人以上の重傷者を生じた事故」や「10人以上の負傷者を生じた事故」があった場合には事故の速報を要するが、本肢の場合、重傷者は3名であり、負傷者の合計は8名(重傷3名+軽傷5名)なので、速報が必要な事故には該当しない。なお、人数にかかわらず、重傷者が生じた事故には該当するので、事故の「報告」は必要である。

2.速報を要する。本事故は「酒気帯び運転を伴うもの」に該当するので事故の速報を要する。

3.速報を要しない。速報を要する事故には該当しない。なお、法令に定める鉄道施設を損傷し、「3時間」以上本線において鉄道車両の運転を休止させた場合は、事故の「報告」を要するが、どちらにしても速報までは要しない。

4.速報を要する。本事故は「自動車の衝突事故により、積載された危険物の一部が漏えいしたもの」に該当するので事故の速報を要する。


問6 正解1,3

2.誤り。事業者は、運行指示書の作成を要する運行の途中において、「運行の開始及び終了の地点及び日時」に変更が生じた場合には、運行指示書の写しに当該変更の内容を記載し、これにより運転者等に対し電話その他の方法により当該変更の内容について適切な指示を行い、及び当該運転者等が携行している運行指示書に当該変更の内容を記載させなければならない

4.誤り。特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について運行の業務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員等に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。


問7 正解2

2.誤り。他の運転者と交替して乗務を開始しようとするときは、事業用自動車の制動装置、走行装置その他の重要な装置の機能について点検しなければならない。「点検の必要性があると認められる場合」に限られるわけではない


問8 正解4

1.正しい。事業者は、「事業用自動車(被けん引自動車を除く)の運行を管理する営業所ごとに、運行を管理する事業用自動車の数を30で除した数(1未満の端数は切り捨てる)に1を加算して得た数」以上の運行管理者を選任しなければならない。つまり、必要な運行管理者の数は、「事業用自動車の数(被けん引自動車を除く)÷30+1」で求める(小数点以下は切り捨て)。
 したがって、事業用自動車70両を管理する営業所の場合、「70÷30+1≒3」で、3人以上の運行管理者を選任しなければならないので、本肢の記述は正しい。

4.誤り。事業者は、新たに選任した運行管理者に基礎講習又は一般講習を受講させなければならないが、当該事業者において過去に運行管理者として選任されていた者や(当該事業者の)他の営業所で選任されていた者にあっては、この限りでない。つまり、「他の事業者において運行管理者として選任されていた」だけでは受講免除の対象にはならない。


2.道路運送車両法
問9 正解1

1.誤り。登録自動車の所有者は、当該自動車の使用者が道路運送車両法の規定により自動車の使用の停止を命じられ、自動車検査証を返納したときは、遅滞なく、当該自動車登録番号標及び封印を取りはずし、自動車登録番号標について国土交通大臣の領置(=管理下に置かれること)を受けなければならない


問10 正解1,4

2.誤り。自動車の長さ、幅又は高さを変更した場合など、自動車検査証記録事項に変更があったときは、その事由があった日から15日以内に、当該変更について、国土交通大臣が行う自動車検査証の変更記録を受けなければならない。

3.誤り。自動車検査証の有効期間の起算日は、有効期間が満了する日の1ヵ月前から当該期間が満了する日までの間に継続検査を行い、当該自動車検査証に係る有効期間を記録する場合は、当該自動車検査証の有効期間が満了する日の翌日とする。


問11 正解 A1 B1 C2 D2

1.自動車運送事業の用に供する自動車の使用者又は当該自動車を運行する者は、(A=1日1回)、その運行の開始前において、国土交通省令で定める技術上の基準により、自動車を点検しなければならない。

2.自動車運送事業の用に供する自動車の使用者は、(B=3ヵ月)ごとに国土交通省令で定める技術上の基準により、自動車を点検しなければならない。

3.自動車の使用者は、自動車の点検及び整備等に関する事項を処理させるため、車両総重量8トン以上の自動車その他の国土交通省令で定める自動車であって国土交通省令で定める台数以上のものの使用の本拠ごとに、自動車の点検及び整備に関する実務の経験その他について国土交通省令で定める一定の要件を備える者のうちから、(C=整備管理者)を選任しなければならない。

4.地方運輸局長は、自動車の使用者が道路運送車両法第54条(整備命令等)の規定による命令又は指示に従わない場合において、当該自動車が道路運送車両の保安基準に適合しない状態にあるときは、当該自動車の(D=使用を停止)することができる。


問12 正解2

2.誤り。後写鏡は、取付部付近の自動車の最外側より突出している部分の最下部が地上1.8メートル以下のものは、当該部分が歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造でなければならない。


3.道路交通法
問13 正解2

1.誤り。路側帯とは、歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つため、歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で、道路標示によって区画されたものをいう。自転車の通行の用に供するためのものではない

3.誤り。この標識は、聴覚障害のある者が運転していることを示す聴覚障害者標識である。肢体不自由である者が運転していることを示す身体障害者標識は下図のようなものをいう。

問13肢3
【聴覚障害者標識】  【身体障害者標識】

4.誤り。高齢運転者等専用時間制限駐車区間においては、高齢運転者等標章自動車以外の車両は、駐車をしてはならない


問14 正解 A2 B2 C3 D3

1.車両は、交差点の側端又は道路のまがりかどから(A=5メートル)以内の道路の部分においては、停車し、又は駐車してはならない。

2.車両は、横断歩道又は自転車横断帯の前後の側端からそれぞれ前後に(B=5メートル)以内の道路の部分においては、停車し、又は駐車してはならない。

3.車両は、安全地帯が設けられている道路の当該安全地帯の左側の部分及び当該部分の前後の側端からそれぞれ前後に(C=10メートル)以内の道路の部分においては、停車し、又は駐車してはならない。

4.車両は、踏切の前後の側端からそれぞれ前後に(D=10メートル)以内の部分においては、停車し、又は駐車してはならない。


問15 正解1,3

2.誤り。準中型免許を受けた者で、21歳以上かつ普通免許を受けていた期間が3年以上のものは、車両総重量が3,500kg以上7,500kg未満で、最大積載量が2,000kg以上4,500kg未満の準中型自動車を運転することができる。
 本肢の記述のような「車両総重量が7,500kg以上11,000kg未満で、最大積載量が4,500kg以上6,500kg未満の自動車」は「中型自動車」であり、運転するには「中型免許」が必要である。
 なお、準中型免許は18歳以上、中型免許は20歳以上で取得することが可能だが、準中型免許や中型免許を取得している場合であっても、政令で定める一部の準中型自動車や中型自動車を運転する場合は、「21歳以上かつ普通免許等を受けていた期間が3年以上」でなければならない。

4.誤り。準中型免許を取得後1年未満の者が準中型自動車を運転する際は、自動車の前面及び後面に初心運転者標識(初心者マーク)を表示しなければならない。なお、例外的に、普通免許を取得してから2年以上経過してから準中型免許を取得した場合は、初心運転者標識の表示義務はなくなるが、本肢の場合、普通免許の取得後2年未満で準中型免許を取得しているので該当しない。


問16 正解2

2.誤り。車両等が徐行しなければならないは、道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂を通行するときであり、「勾配の急な上り坂」は含まれない。


問17 正解2,3

1.誤り。児童等の乗降のため、非常点滅表示灯をつけて停車している通学通園バスの側方を通過するときは、徐行して安全を確認しなければならない

4.誤り。身体障害者用の車(車椅子や電動車椅子など)が通行しているときは、一時停止し、又は徐行して、その通行を妨げないようにしなければならない。


4.労働基準法
問18 正解1,3

2.誤り。試みの使用期間中の労働者については、解雇の予告の規定は適用しない。ただし、当該者が14日を超えて引き続き使用されるに至った場合においては、この限りでない。

4.誤り。労働者は、労働契約の締結に際し使用者から明示された賃金、労働時間その他の労働条件が事実と相違する場合においては、即時に労働契約を解除することができる。「30日前の予告」は不要である。


問19 正解2

2.誤り。休憩時間は、労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間与えなければならない。


問20 正解 A1 B1 C1

1.使用者は、トラック運転者の休息期間については、当該自動車運転者の(A=住所地)における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

2.使用者は、トラック運転者に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は(B=2週間)について(C=1回)を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準告示第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。


問21 正解1,3

2.誤り。勤務の終了後継続8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に、休息期間を拘束時間の途中及び拘束時間の経過直後に分割して与えることができる。以降の記述は正しい。

4.誤り。トラック運転者を隔日勤務に就かせる場合、2暦日における拘束時間は、21時間を超えてはならない。


問22 正解3

トラック運転者の1日の拘束時間は、「始業時刻から起算して24時間のなかで拘束されていた時間」をいう。  また、フェリー乗船時間は休息期間として取り扱われるため(特例通達4)、拘束時間には含まれない。(=拘束時間から差し引く)
 したがって、各日の拘束時間は以下のようになる。

・1日目:5:00~19:00=14時間-フェリー乗船時間4時間(9:00~13:00)=10時間
・2日目:6:00~18:00+3日目の4:00~6:00=14時間
(※2日目の拘束時間は、「2日目の6:00~3日目の6:00の24時間の中で拘束されていた時間」となる)
・3日目:4:00~19:00=15時間-フェリー乗船時間4時間(8:00~12:00)=11時間
・4日目:6:00~18:00+5日目の5:00~6:00=13時間
(※4日目の拘束時間は、「4日目の6:00~5日目の6:00の24時間の中で拘束されていた時間」となる)


問23 正解4

トラック運転者の拘束時間は、1ヵ月について293時間を超えてはならない。ただし、労使協定があるときは、1年のうち6ヵ月までは、1年間についての拘束時間が3,516時間を超えない範囲内において、320時間まで延長することができる。
 つまり、「1年間の拘束時間が3,516時間を超えている」、「拘束時間が320時間を超えている月がある」、「拘束時間が293時間を超えている月が6ヵ月を超えている(=7ヵ月以上ある)」のいずれかに該当する場合、改善基準に違反することになる。

1.改善基準に適合していない。12月の拘束時間が320時間を超えている

2.改善基準に適合していない。1年間の拘束時間が3,516時間を超えている

3.改善基準に適合していない。1ヵ月の拘束時間293時間を超えている月が7ヵ月(4月、6月、8月、9月、12月、1月、2月)ある

4.改善基準に適合している。1年間の拘束時間が3,516時間を超えておらず、拘束時間が320時間を超えている月もない。そして、拘束時間が293時間を超えている月は5ヵ月(7月、8月、12月、1月、2月)である。


5.実務上の知識及び能力
問24 正解 適4 不適1,2,3

1.適切でない。点呼については、その一部を補助者に行わせることができるが、点呼の一部を補助者に行わせる場合であっても、点呼を行うべき総回数の少なくとも3分の1以上は運行管理者が行わなければならない。本肢の場合、点呼の総回数の7割を超えた回数の点呼を補助者に実施させており、適切ではない

2.適切でない。業務前点呼及び業務後点呼は、原則、対面で行わなければならないが、運行上やむを得ない場合は電話その他の方法により行うことができる。
 ただし、電話その他の方法で点呼を行うことができる「運行上やむを得ない場合」とは、「遠隔地で業務を開始または終了するため、運転者の所属営業所で対面点呼が実施できない場合」等をいう。
 「車庫と営業所が離れている場合」や「早朝・深夜等において点呼執行者が営業所に出勤していない場合」は「運行上やむを得ない場合」には該当しないので、電話その他の方法よる点呼を行うことはできない

3.適切でない。業務後点呼における「当該業務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況」については、異常の有無にかかわらず、報告を求めなければならない


問25 正解2,3,4

1.適切でない。他の自動車に追従して走行するときは、自車の速度と停止距離に留意し、前車との追突等の危険が発生した場合でも安全に停止できるような車間距離を保って運転するよう指導する必要がある。
 「停止距離」とは「危険を認知してから停止するまでに走った距離」のことであり、空走距離(=危険を認知しブレーキ操作を行い、ブレーキが効きはじめるまでに走った距離)と制動距離(=ブレーキが効きはじめてから止まるまでに走った距離)とを合わせた距離をいう。
 安全な車間距離の目安は、一般的に「停止距離以上の距離」とされており、「制動距離と同程度の車間距離」では、急ブレーキの際に前車に追突する危険がある


問26 正解 適2,3,4 不適1

1.適切でない。脳血管疾患(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血など)は、MRI検査やCT検査などで早期に発見することが可能だが、健康診断では脳そのものの疾患を診る項目は設定されていないため、定期健康診断で発見することは容易ではない


問27 正解 適2,3,4 不適1

1.適切でない。たしかに運転者の運転操作ミスや交通違反等のヒューマンエラー(人的要因)により発生している交通事故は多いが、事故防止を着実に推進するためには、事故の調査や事故原因の分析が重要かつ有効である。したがって、「発生した事故の調査や事故原因の分析よりも事故惹起運転者や運行管理者に特別講習を確実に受講させることを中心とした対策に努めること」は適切ではない


問28 正解 適3 不適1,2,4

1.適切でない。運行管理者は、異常気象などにより輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員等に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講じなければならない。本肢のように、運行経路や運送の中断等について、運転者の判断に任せてしまうことは適切ではない

2.適切でない。大地震発生時にやむを得ず自動車を道路上に置いて避難する際は、エンジンを止め、エンジンキーを付けたままにし、窓を閉め、ドアをロックしないで避難する。緊急車両や他の避難者の通行の妨げになった場合に、すぐに移動させることができるような状態にしておく必要がある。

4.適切でない。踏切を通過しようとするときは、踏切の直前で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならず、進路の前方の車両等の状況により、踏切に入った場合においては踏切内で停止することとなるおそれがあるときは踏切に入ってはならない
 したがって、遮断機と接触せずに通過できたとはいえ、踏切を渡った先の道路の状況により、一時的でも踏切内に停車することになってしまったことは適切ではない


問29 正解 適2 不適1,3

1.適切でない。「B料金所~C料金所間(240km)を、設定された運転時間(2時間40分)で走行できるか」を考えるが、「車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上の貨物自動車」が高速道路の本線車道を走行する際の最高速度は時速80kmとされており、本運行で使用する自動車も該当する。
 240kmの距離を時速80kmで走行する場合、少なくとも3時間(240km÷80km/h)かかるので、B料金所~C料金所間(距離240km)の運転時間を2時間40分と設定したことは適切ではない
 なお、本問については、「走行距離」や「平均速度」から正誤判断することも可能だが、計算が若干複雑になってしまうため、あまり推奨しない。

2.適切。(運行当日を特定日とした場合の2日を平均した1日当たりの運転時間は、改善基準に違反していない)
 運転時間は、2日を平均し1日当たり9時間、2週間を平均し1週間当たり44時間を超えてはならない。
 1日当たりの運転時間は、特定の日を起算日として前後2日ごとに区切り、その2日間の平均を算出し、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が、ともに9時間を超えている場合は改善基準に違反していることになる。(※「どちらも9時間を超えていない場合」や「どちらか一方だけが9時間を超えている場合」は違反にはならない)
 本問の場合、運行前日の運転時間が9時間、当日の運転時間を合計すると9時間10分であり、翌日の運転時間は8時間50分なので、運行当日を特定日とすると、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」が(9時間+9時間10分)÷2=9時間5分、「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が(9時間10分+8時間50分)÷2=9時間であり、「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」については、9時間を超えていないので、改善基準に違反していない。

3.適切でない。(連続運転時間の中断方法は、改善基準に違反している)
 連続運転時間は、4時間を超えてはならない。
 連続運転時間が改善基準に違反しているかどうかは、運転開始後4時間以内又は4時間経過直後に、30分以上の運転の中断をしているかどうかで判断する。
 なお、この「30分以上の運転中断」については、少なくとも1回につき10分以上(※10分未満の場合、運転中断の時間として扱われない)とした上で分割することもできる。
 また、「運転の中断」とは、「運転を行っていない時間」のことなので、休憩だけでなく荷積みや荷下ろしの時間も含まれる。
 つまり、“運転時間の合計が4時間を超える前に「合計30分以上の運転中断」をしなければならない(=「合計30分以上の運転中断」をした時点で連続運転がリセットされる)”ということであり、「合計30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えてしまった場合、改善基準に違反することになる。

以上を踏まえ、往路と復路の運転状況を整理すると以下のようになる。
 問13肢3

往路~復路の最初の運転中断(荷積み30分)までは、4時間を超える連続運転は見られないので、改善基準に違反していないが、それ以降(復路の2回目の運転以降)の運転状況を見ると、〔運転2時間20分(一般道1時間+高速道路1時間20分)⇒運転中断10分(休憩)⇒運転1時間50分(高速道路1時間20分+一般道30分)…〕となり、「30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えている(=4時間10分) 。したがって、連続運転時間が4時間を超えることになり、改善基準に違反している


問30 正解 A2 B4 C8 D10

Aについては、Aに対する【運行管理者による指導事項】が「特に横断歩道の右側から渡ってくる自転車等を見落としやすいので意識して確認をすること」なので、運転者が予知すべき危険要因の例として最もふさわしいのは(2)の内容である。

Bについては、Bに対する【運行管理者による指導事項】が「対向車が通過後、対向車の後方から走行してくる二輪車等と衝突する危険があるため、周辺の交通状況をよく見て安全を確認してから右折すること」なので、運転者が予知すべき危険要因の例として最もふさわしいのは(4)の内容である。

Cについては、Cに関連する【運転者が予知すべき危険要因の例】が「対向車が交差点に接近しており、このまま右折をしていくと対向車と衝突する危険がある」ことなので、運行管理者による指導事項として最もふさわしいのは(8)の内容である。

Dについては、Dに関連する【運転者が予知すべき危険要因の例】が「右折していく道路の先に駐車車両の陰に歩行者が見えるが、この歩行者が横断してくるとはねる危険がある」ことなので、運行管理者による指導事項として最もふさわしいのは(10)の内容である。

ミニトラック画像
HOMEへ戻る


トラック

インフォメーションInfomation


試験対策教材

合格必勝セット販売中!

運行管理者試験<貨物>合格教本 第4版
運行管理者試験<貨物>合格教本
出版:技術評論社

【Amazon】で購入!

【楽天市場】で購入!

facebook  twitter

ページトップへ戻る

試験対策講座 試験対策教材
© 2015 行政書士高橋幸也うめさと駅前事務所 All Rights Reserved.