運行管理者試験過去問題 - 平成26年度第1回(貨物)-解答・解説-

平成26年度第1回運行管理者試験 -貨物-(H26.8実施)-解答・解説-

5.運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力
  問24 正解 適2,3 不適1,4

1.適切でない。この自動車は、タイヤの摩耗により安全な運転をすることができないおそれがある状態である。運転者からの報告によりその状態を認識しておきながら、そのまま運転者を乗務させることは、運行管理者の指示として不適切である

4.適切でない。事業用自動車の業務を開始しようとする運転者に対しては、運行上やむを得ない場合を除き、対面等により点呼を行わなければならない。したがって、本肢の場合、同乗する交替運転者に対しても、所属する営業所において対面による点呼を行う必要がある


  問25 正解 適1,3,4 不適2

2.適切でない。IT点呼の実施は、1営業日のうち連続する16時間以内とする。なお、営業所と当該営業所の車庫の間でIT点呼を実施する場合にあってはこの限りではない。


  問26 正解 適2,3 不適1,4

1.適切でない。事故報告規則によると、「転覆」とは、道路上において路面と35度以上傾斜したときとされており、本事故は自動車が転覆した事故に該当するので事故報告書の提出を要する

4.適切でない。本事故は「運転者の疾病により、事業用自動車の運行を継続することができなくなったもの」に該当するので自動車事故報告書の提出を要する。(※死傷者や物損被害が生じていなくても、運転者の疾病により運行を中止しているので自動車事故報告書の提出が必要な事故に該当することになる)


  問27 正解 適1,2,4 不適3

3.適切でない。運行管理者は、異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員等に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講じなければならない。したがって、本肢のように、運転に関わることすべてを運転者の判断に任せることは適切ではない。


  問28 正解 適1,2 不適3,4

3.適切でない。自動車の重量及び速度が同一の場合には、曲がろうとするカーブの半径が2分の1になると遠心力の大きさが2倍になる。

4.適切でない。自動車に働く慣性力、遠心力及び衝撃力は、速度の2乗に比例して大きくなることから、速度が2倍になれば4倍に、速度が3倍になると9倍となる。


  問29 正解 ア.19m イ.3m

ア.A自動車が危険を認知してから停止するまでに走行した距離
 危険を認知してから停止するまでに走行した距離(停止距離)は、空走距離+制動距離で求めることができる。
 時速36kmで走行するA自動車の空走距離は、36,000m÷3,600秒=10mなので、A自動車が危険を認知してから停止するまでに走行した距離(停止距離)は、10m+9mで19mとなる。

イ.停止時におけるA自動車とB自動車の車間距離
 停止時におけるA自動車とB自動車の車間距離は「A自動車の空走距離」及び「A自動車とB自動車の制動距離の差」の分だけ縮まっていることになる。
(1)の解答よりA自動車の空走距離は10mであり、A自動車とB自動車の制動距離の差は9m-7m=2mなので、停止時におけるA自動車とB自動車の車間距離は、15m-10m-2mで3mとなる。


  問30 正解 適3 不適1,2

1.適切でない。今回の運行に使用する自動車のように車両総重量が8,000kg以上又は最大積載量が5,000kg以上の貨物自動車の場合、最高速度が指定されていない高速道路における最高速度は時速80kmである
 したがって、仮に制限最高速度である時速80kmで3時間30分走行したとしても280kmの距離しか走行することができないので、294 kmの距離があるD料金所からE料金所までの間を3時間30分と設定したことは不適切である。

2.適切でない。1日の運転時間が改善基準に違反するか否かは、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」と「特定日と特定日の翌日の運転時間の平均」が、ともに9時間を超えているかどうかで判断する。
 〔運行の概要〕を見ると、運行当日の運転時間の合計は9時間20分なので、運行当日を特定日とした場合の運転時間の平均は以下のようになる。
・特定日の前日と特定日の運転時間の平均=(9時間+9時間20分)÷2=9時間10分
・特定日と特定日の翌日の運転時間の平均=(9時間20分+8時間50分)÷2=9時間5分
 したがって、「特定日の前日と特定日の運転時間の平均」について、ともに9時間を超えているので、改善基準に違反している

3.適切。連続運転時間は、4時間を超えてはならず、運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上運転を中断しなければならない。ただし、運転開始後4時間以内に運転を中断する場合は、少なくとも1回につき10分以上とした上で分割することができる。
 〔運行の概要〕を見ると、4時間以上の連続運転は見られないため、連続運転時間の中断方法として「改善基準」に違反していない。なお、「運転の中断」とは、「運転を行っていない時間」のことなので、休憩だけでなく荷積みや荷下ろしの時間も含まれる。


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