運行管理者試験過去問題 - 平成29年度第1回(貨物)-解答・解説-

平成29年度第1回運行管理者試験 -貨物-(H29.8実施)-解答・解説-

5.運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力
  問24 正解4

1.適切でない。乗務前及び乗務後の点呼は、原則、対面で実施しなければならないが、運行上やむを得ない場合は電話で実施することができる。ただし、「運行上やむを得ない場合」とは、遠隔地で乗務が開始又は終了するため、当該運転者が所属する営業所において対面点呼が実施できない場合等をいい、「運行管理者が営業所に不在の場合」というのは、運行上やむを得ない場合には該当しないことから、電話による点呼を行うことはできない
 なお、安全性優良事業所として認定を受けている営業所(いわゆるGマーク取得営業所)では、対面による点呼と同等の効果を有するものとして、国土交通大臣が定めた機器によるIT点呼を行うことができるが、本肢の営業所は該当しない。

2.適切でない。点呼記録表(点呼の記録)には、運転者からの報告内容を記録しなければならない。したがって、物損事故だからといって、点呼記録表に記録しなかったことは適切ではない。

3.適切でない。点呼を実施したときは、点呼の結果に問題があるかどうかを問わず、点呼記録表に所定の事項を記録しなければならない。これは、中間点呼の場合も同様であり、本肢の内容は適切ではない。

4.適切。点呼については、その一部を補助者に行わせることができる。ただし、点呼の一部を補助者に行わせる場合であっても、「点呼を行うべき総回数の少なくとも3分の1以上」は運行管理者が行わなければならない。本肢の場合、補助者に実施させているのは、「点呼の総回数の6割を超えていない回数」なので問題ない。


  問25 正解 適2,4 不適1,3

1.適切でない。停止距離とは「危険を認知してから停止するまでに走行した距離」のこといい、空走距離+制動距離で求めることができる。
 空走距離とは「危険を認知しブレーキ操作を行い、ブレーキが効きはじめるまでに要する時間(=空走時間)の間に走行する距離」のこといい、本問では空走時間を1秒間としているで「空走距離=1秒間に走行する距離」となる。
 時速36kmで走行中の自動車の場合、1時間(=3,600秒)で36km(=36,000m)の距離を走行することになるので、空走距離は、36,000m÷3,600秒=10mとなる。
 したがって、停止距離は、空走距離10m+制動距離8m=18mとなり、本肢は適切ではない。

3.適切でない。運行管理者は、異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講じなければならない。本肢のように、運転に関わることをすべて運転者の判断に任せてしまうことは適切ではない


  問26 正解 適2,3 不適1,4

1.適切でない。採用時に提出させた履歴書が、法令で定める運転者台帳の記載事項の内容を「すべて網羅」していればまだしも、概ね網羅しているということは一部の事項については記載されていないということなので適切ではない。なお、法令上、「履歴書を運転者台帳として使用すること」を禁止する規定はないが、運転者台帳は一定の様式であることが求められており、仮に、法令で定める運転者台帳の記載事項をすべて網羅している履歴書であっても、運転者ごとに異なる様式の履歴書を運転者台帳とすることは適切ではない。

4.適切でない。運行管理者は、運転者が運行指示書を携行した運行の途中に、運行経路に変更が生じた場合には、運行指示書の写しに変更内容を記載し、これにより運転者に対し変更内容について適切な指示を行い、運転者が携行している運行指示書に変更内容を記載させなければならない。したがって、運転者に携行させていた運行指示書を帰庫後提出させ、運行管理者自ら当該変更内容を記載することは適切ではない


  問27 正解 適1,4 不適2,3

2.適切でない。運行管理者は、乗務員の健康状態の把握に努め、疾病等により安全な運転をすることができないおそれがある乗務員を事業用自動車に乗務させてはならない。本記述のような場合、運行再開の可否については、運転者の体調を考慮した上で運行管理者が判断すべきであり、少なくとも、運転者が自ら判断し決定するよう指導することは適切ではない

3.適切でない。事業者は、深夜業務に従事する者に対しては、法令に定める定期健康診断を6ヵ月以内ごとに1回以上受診させなければならない。


  問28 正解 適1,2,3 不適4

4.適切でない。四輪車の運転者から二輪車を見ると、(1)二輪車は死角に入りやすいため、その存在に気づきにくく、また、(2)二輪車は速度が実際より遅く感じたり、距離が遠くに見えたりする特性がある。


  問29 正解 適1,3,4 不適2

2.適切でない。平成27年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故の類型別発生状況をみると、「追突」が最も多く、続いて「出会い頭衝突」の順であった。


  問30 正解 ア2 イ2 ウ1

ア.C地点とD地点の間の距離
 C地点を12時40分に出発し、D地点に15時40分に到着しているので、運転時間は3時間であることがわかる。
 C地点~D地点間は時速30kmで走行しており、距離は「時速×運転時間」で求めることができるので、C地点とD地点の間の距離は30km/h×3時間=90kmとなる。

イ.A営業所に帰庫する時刻
 A営業所に帰庫する時刻を求めるには、「D地点~A営業所までの運転時間」を求める必要がある。
 運転時間は「距離÷時速」で求めることができるので、D地点~A営業所までの運転時間は60km÷30km/h=2時間であることがわかる。
 したがって、A営業所の帰庫する時刻は、D地点出発時刻である16時40分の2時間後であり、18時40分となる。

ウ.連続運転の違反の有無
 問22の解説にもあるように連続運転時間は4時間を超えてはならない。
 A営業所~C地点までの運転状況を見ると、A営業所~B地点までの運転時間は30km÷30km/h=1時間、B地点~C地点までの運転時間は160km÷40km/h=4時間であることがわかる。
 結果、運転状況は〔A営業所出庫:運転1時間⇒運転中断20分(荷積み)⇒運転4時間⇒運転中断1時間20分(荷下ろし20分+休憩1時間)〕となり(※「運転の中断」とは、「運転を行っていない時間」のことなので、休憩だけでなく荷積みや荷下ろしの時間も含まれる)、「30分以上の運転中断」をする前に運転時間の合計が4時間を超えている(=5時間)。したがって、連続運転時間が4時間を超えているため、改善基準に違反している


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